審美歯科治療

審美歯科治療について

審美歯科治療について前歯の見た目を綺麗にしたい。歯茎が見えすぎる。歯が小さい。歯が大きすぎる。歯の並びが凸凹している。歯の色が悪い、色が合っていない。等々…

前歯に自信がなく笑った時に口元を抑えてしまう。気持ち良く笑顔になりたい。結婚式の前に写真映りをもっと良くしたい。様々な理由で、より美しい前歯の見た目を追求する患者さんのための治療も行っております。

ひのまる歯科での審美歯科治療とは、銀色の被せ物を白い被せ物にするだけではありません。

口元の形、笑った時の歯の見え方等も考慮し、美しいスマイルデザインを手に入れることを審美歯科治療と考えています。

前歯の見た目を綺麗にする時に、注意する所がいくつかあります。

  1. 口元と歯茎の見え方
  2. 歯の並び
  3. 歯の長さと幅
  4. 上下の咬み合わせ
  5. その状態がどれくらい長く保てそうか

1口元と歯茎の見え方

顔全体からの上下の顎・歯の位置について上の歯が出ている(いわゆる出っ歯)ように見えるか。また、下の歯が出ている(いわゆる受け口)ように見えるかそれらを確認し改善するか否かを相談して決めます。

真ん中の上の前歯の位置について口をやや開けた時に、唇から前歯がどれくらい見えるのかで前歯の先端の位置が決まります。年齢と共に、唇は下がってきます。年相応の歯の先端の位置にするのかやや若い見た目を意識して先端の位置にするのか、お顔の写真を参考に患者さんと相談して決めます。

歯茎の見え方については笑った時にどれくらい歯と歯茎が見えるか、口を限界まで動かした時(大笑いした時)にどれくらい歯と歯茎が見えるかこれもお顔の写真を撮り確認します。その上で、笑った時の理想の歯茎の見え方を相談して決めます。

2歯の並び

歯の並びが真っ直ぐになっているか、綺麗に真っ直ぐにするにはどの様な方法が適切なのか、お口の中の写真や歯型の模型を参考に患者さんと相談をして決めます。

3歯の長さと幅

一般的な歯の長さ(平均値)は11,5㎜ 幅(平均値)は8,5㎜です。➀で確認した真ん中の上の前歯の先端の位置から平均的な長さが確保できるか長さが確保できない場合は、どの様な方法でその長さを得るのか。もちろん、平均値なので小柄や、大柄な患者さんであればどれくらいまで許容範囲なのかお口の中の写真や歯型の模型を参考に患者さんと相談をして決めます。

4上下の咬み合わせ

前歯の位置や形が変わる場合、下の前歯との咬み合わせも変わることがあります。上下の前歯の咬み合わせが適切になるのか、十分な咬み合わせが得られない場合、上の歯だけでなく下の歯も位置や形を変える必要があるのか模型上で良く確認をします。場合によっては、上下の前歯だけでなく奥歯の咬み合わせも変える必要があります。中途半端な治療を行うと、前歯で咬めない。せっかく治した前歯がすぐに壊れてしまう。または、前歯が咬まず奥歯の負担が強すぎて奥歯が壊れてしまう。等のトラブルが頻発することになります。

5その状態がどれくらい長く保てそうか

これが最も難しい判断である将来の予測です。美しい見た目を手に入れるには、それなりに治療期間も費用もかかります。すぐに失われてしまうのは、患者さんにとっても、我々歯科医療従事者にとっても良いことではありません。全体の歯茎(歯周病)の状態が悪ければ、歯が抜けてしまい、再治療が必要となります。虫歯になりやすければ、被せ物の隙間から虫歯になり再治療が必要となります。根の治療が行われていて、太く長い金属が入っている歯は、根が割れやすいです。根が割れてしまったら一般的には抜歯となります。④で行ったように上下の咬み合わせから、咬む時・食事の時の力の負担は適切に分散するのか。これらを考え、少なくとも10年はトラブル無く快適に生活できる予測できるのが望ましいです。もちろん、患者さんの希望や条件は様々です。我々にわかる範囲で、メリット・デメリット、トラブルの起きやすさ(リスク)を十分にお伝えした上で治療を開始します。

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歯の色について、ホワイトニングを行うのか、現在の自然な色のままにするのか最終的な被せ物を作成する前に決めます。最終的な被せ物を作製していただく、技工士に直接見ていただき希望の色に合わせる事も可能です。

上記の様に検討項目は多数あります。治療後の生活、治療後のお口の状態がどうなっていたいのか。よく考えて、最も良いと思える治療方法を患者さんと一緒に考えます。

また、矯正治療、歯茎の治療、根の治療、インプラント等の外科処置全ての治療を一人の先生が行うのは難しいです。必要に応じて、それぞれの分野の専門医の先生と連携して診療を行うこともあります。

金属アレルギーについて

当院の詰め物(インレー)

詰め物について

殆ど痛みはないが、小さな虫歯が出来てしまったり、歯と歯の間が欠けてしまうと歯と歯の間に食べ物が詰まったり、咬み難かったりします。また、小さな虫歯でも虫歯が更に進行するような場合は治療が必要です。

比較的小さな虫歯の治療の方法は2つあります。

  1. インレー
  2. ダイレクトボンディング

インレーとは虫歯を削った後の穴にはめ込む詰め物のことです。

保険適用インレー(メタルインレー) -金属による詰め物

保険適用インレー(メタルインレー) -金属による詰め物保険適応の詰め物(金銀パラジウム合金)銀色で、見た目は悪いです。金属アレルギーを起こすことがあります。強度は高く割れにくいが、長期的には変形を起こし、歯との間に隙間が生まれて虫歯の再発の可能性があります。

メリット
  • 安価(保険適応である)
  • 金属のため、詰め物が割れることが少ない
デメリット
  • 腐食し、錆びやすい
  • 金属アレルギーを引き起こすリスクがある
  • 歯肉に色がつき、歯茎を黒く変色させることがある
  • 見た目が悪い(銀色である)
  • 硬い金属のため、金属よりも先に歯が割れることがある

ゴールドインレー

ゴールドインレー保険適応外の金色の金属の詰め物です。(金を使用した金合金)
力がかかりやすい奥歯で、見た目の気にならない上の歯の小さな虫歯の時に使用されることが多いです。

メリット
  • 錆びにくい(貴金属のため)
  • 金属アレルギーになりにくい
  • 歯肉が変色しにくい
  • 歯との間に隙間が出来にくく、虫歯の再発がし難い
  • 歯が割れにくい
    (保険の金属よりも柔らかいため、天然の歯を傷めにくくて十分な強度もあります)
デメリット
  • 費用がかかる(保険適用外 ¥60,000+tax )
  • 見た目が悪い(金色である)

セラミックインレー

セラミックインレー白色で変色もせず、審美性は最も優れています。磨り減りにくく変形もしにくいが、割れやすい(実際に割れることはまれ)。金属アレルギーの心配はありません。

メリット
  • 見た目が白くて綺麗
  • 変色しない
  • 金属アレルギーがない
  • 歯肉の変色もない
デメリット
  • 費用がかかる(保険適用外 ¥50,000+tax)
  • 割れやすい
  • 割れやすさをカバーするため、十分な厚みが必要が必要となります。そのため、歯を削る量が金属の場合よりも多い。

ダイレクトボンディング

ダイレクトボンディングコンポジットレジンという合成樹脂の一種を使用します。磨り減りやすくしかも割れやすいので、使用できる範囲が限られます。吸水性があるので長期的には変色することがあります。保険適用の範囲と見た目にはこだわって治す適応外のものがあります。

メリット
  • 見た目が白くて綺麗
  • 金属アレルギーがない
  • 歯肉の変色がない
  • 歯を削る量を最小限にできる
  • 治療が一回で終わる
デメリット
  • 割れやすい
  • 長期的に変色することがある
  • 使用できる範囲が限られる
  • 治療時間が長くなる
    (本物そっくりに見た目もこだわって治す場合は、何種類もの色を重ねて美しくするため 1時間以上の治療時間がかかります)
  • 費用がかかる
    (本物そっくりに見た目もこだわって治す場合は保険適応外で¥40,000+tax)

どの材料、どの治療方法が一番良いの?

よどの材料、どの治療方法が一番良いの?というご質問に対しては、どの患者さんにも、どの歯にも必ずこれがベストという物はありません。それぞれの、お口の中の状態、かみ合わせの状態、上の歯か下の歯か、既に治療をしたことのある歯なのか?もちろん、患者さんの希望も大きく影響します。様々な条件によって、治療方法は変わります。そのため、ひのまる歯科では、良くお話を伺って、それぞれの患者さん、それぞれの歯に最も良い方法を一緒に考えます。

詰め物が取れてしまったら

当院の差し歯(クラウン)

差し歯について

さし歯とはむし歯や外傷によって歯の大部分が失われたときに適用となる人工の歯です。歯根に対して心棒(ポスト)を差し込む形であるためそう呼ばれ、外観に触れる人工歯と歯根に差し込まれる心棒が一体になっています。

冠(クラウン)について

冠(クラウン)は、歯全体を覆うようにかぶせる人工の歯です。神経をとった歯や歯質の欠損が大きい場合には、さし歯で治療できますが、歯を削る量が多くなるので、最近は、コアと呼ばれる土台を入れてから、コアに対して冠をかぶせるのが一般的です。 コアに使用される材料には金属とプラスチック(レジンコア)とがあり、いずれも保険適用です。またレジンコアをファイバーポストで補強する方法もあります。ファイバーで補強されたレジンコアはり曲げ強度が金属より歯根に近いため、歯根と一体化して歯根の破折を防止できます。色も天然歯に近いため、透明感の強い材料を用いて冠を製作する場合には金属のコアを用るより、審美的に有利です。

冠は使用される材料により金属冠、金属焼き付け陶材冠(メタルボンドクラウン)、レジン前装冠、レジンジャケット冠、オールセラミッククラウン等に分類されます。

金属冠は主に奥歯(臼歯部)に用いられますが、金合金などの材料を使用すると保険適用外になります。金属焼き付け陶材冠は金属のフレームの表面にセラミックスを焼き付けたもので、主に前歯部、小臼歯部に用いられ保険適用外です。

金属焼き付け陶材冠は陶材の持つ審美性と金属の持つ強度というそれぞれの長所を併せ持った修復物です。硬質レジン前装冠は金属のフレームの表面にレジンを貼り付けたもので、こちらは前歯部に用いた場合は保険適用になります。レジンはセラミックスと比べると柔らかく、吸水性があるために場合によっては長期間使用しているとすり減ったり、変色したりすることもあります。

レジンジャケット冠はすべてプラスチックでできた冠です。主に前歯部、小臼歯部に用いられます。

オールセラミッククラウンは金属を一切使わずにすべてセラミックスでできた冠です。金属を使っていないので、金属アレルギーなどの心配もなく、色調もより天然歯に近く、審美的に最も優れています。セラミックスはもろいので主に前歯部、小臼歯部に用いられます。ただし、最近普及したジルコニアとよばれるセラミックスは強靱で大臼歯にも使用されます。ジルコニアは整形外科領域では人工股関節の大腿骨の骨頭部分に利用されているように、生体親和性が非常に高く、高強度の材料です。歯科でもこのジルコニアを用いることにより、強い力のかかる奥歯に対しても金属を用いずにセラミックで作ることができるようになりました。金属を使用していないので、審美的にも優れていますし、汚れが付きににくく、歯肉の健康を維持するためにも優れています。オールセラミッククラウンは保険適用外です。 冠は鋳物を作るのと同じで鋳型の中に溶かした金属を流し込んで作る鋳造法や陶材やプラスチックを盛り上げて製作されますが、最近ではCAD/CAMを用いた方法が普及してきました。CAD/CAMとはコンピューター上で冠の形状を設計し、そのデータに基づいてブロック材料を削りだして修復物を作製する方法です。前述のジルコニアはすべてCAD/CAMで加工されます。

仮歯が取れてしまったら

審美歯科治療の流れ

一般的な上の前歯の治療の流れ

(下の前歯や奥歯の治療、インプラントは行わない場合)

1顔写真、お口の中の写真、歯茎の状態の検査、レントゲン写真、上下の歯型を採ります。

他に、必要と思われる検査があれば、追加で行います。検査の結果から、十分な時間をかけて治療の計画を立てます。上下の歯型の模型から、最終的な被せ物の形をイメージした、模型を作製します。歯の大きさや形態の確認です。模型での作業のため、やり直しは何度でも可能です。ここで作られた模型の歯の並びや形になるよう、治療を勧めます。

2歯の周りの歯石等汚れを取る等の歯茎の治療。
虫歯の治療、根の治療、抜歯等歯の周りの歯石や汚れを除去します。

虫歯があったり、根の治療が必要な歯の治療を行います。抜歯が必要な場合は歯を抜きます。歯を削ったり抜くことになりますが、仮歯を作成したり仮詰めを行い、食事や見た目に困らないようにします。

3矯正治療

歯並びを綺麗にします。

4歯茎の形を整える。

歯茎を理想的な形にするため簡単な手術が必要な場合に行います。

5綺麗な仮歯の作製。

➀にて作製した模型を参考に、最終的な被せ物と同じ形の綺麗な仮歯を作製します。綺麗な仮歯で数週間~数か月生活を送ります。見た目だけでなく、お話をしたり、お食事をする時に困ったことが無いかを確認します。特に、③矯正治療や④歯茎の形を整える治療を行った場合は、綺麗な仮歯で歯茎の状態が落ち着くまで数か月待つことがあります。ここでの仮歯は何度でも再作製可能です。納得のできる形を追求します。

6最終的な被せ物の作製。

綺麗な仮歯の形を参考に、最終的な被せ物を作製し装着します。

➀の治療計画にて②~⑥までの中で必要な処置を順番に行います。このように、機能と見た目の両方を兼ね備えた前歯を手に入れるのは、簡単なことではありません。

セラミックスだから、ジルコニアだから等の白い材料だからというだけでは真に健康で美しい口元にはなりません。十分な検査と患者さんの理解、そして適切な治療計画があって初めて審美歯科治療は行われます。

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