歯みがきについて

歯みがきについて

お口の健康を保つため、歯の周りの菌を減らすために、ご自身で出来ることそれが歯みがきです。歯をみがくことが、お口の健康を保つため大切であることはご存知かと思います。健康のためだけでなく、食べ物が歯についているのを取ったり、食べカスによる口臭が気になるから歯を磨くこともあるでしょう。実際に厚生労働省が5年に一度行っている、歯科疾患実態調査によると、平成28年では95.3%の人が毎日歯を磨いているそうです。

お口の健康を失う代表的な病気である虫歯も歯周病も、お口の中の菌が原因です。お口の中に細菌は何億といます。まず、お口の中の菌を完全に0にして無くすことは出来ません。しかし、歯みがきによってその中の菌が悪さを出来ないほどに減らすことは可能です。特に歯周病や歯肉炎等の歯茎の腫れは歯の周りの菌が減ることで改善します。

歯の周りプラークは、場所や歯の形に合わせて歯ブラシ・デンタルフロス・歯間ブラシ等を使い分けて取ります。しかし、プラークは白くて鏡で見ても良く解りません。そしていつもの歯みがきは、何とな同じ感覚で無意識に磨いている事が多いでしょう。そのため、プラークの磨き残しに気付かず、毎回同じところにプラークがついたままで菌が繁殖しづつけている事があります

このような磨き残しを無くす方法は沢山ありますが、すぐに実践できる簡単な方法をいくつかご紹介します。

歯を磨く順番を決める

1)上の歯の外側を右の奥から前、左の奥へ
2)上の歯の裏側を右の奥から前、左の奥へ
3)上の歯の咬み合わせの面を右の奥から前、左の奥へ
4)下の歯の外側を右の奥から前、左の奥へ
5)下の歯の裏側を右の奥から前、左の奥へ
6)下の歯の咬み合わせの面を右の奥から前、左の奥へ
と、磨き忘れの場所がないようルールを決めましょう。

鏡を見る

歯をみがく時、鏡を使って、歯を見ながら行うと、上手に歯ブラシを当てられます。どの歯を磨いているのか、しっかり確認しましょう。例えば、お茶椀を洗う時に目を閉じていたら、お茶碗についた汚れは見えません。これでは、うまく汚れを落とすことは難しいです。目を開けて、汚れ落ちを確認しながら洗いますよね。同じように、歯も表も裏も磨きましょう。また、毎日鏡で歯を見ることで、自分でお口の健康をチェックすることもできます。

上の一番奥の歯の外側を磨く時は少し口を閉じる

上の歯の一番奥の歯を磨く時『奥の奥だから大きく口を開けて磨こう!!』と思って、大きく口を開けると、実はしっかりと磨けないんです。体の構造上、口を大きく開けると下の顎の骨が手前に出てきて歯ブラシが入るスペースがなくなってしまいます。そのため、上の一番奥の歯を磨く時だけ、チョッと口を閉じると歯ブラシが奥まで入ります。

適切な力加減で歯を磨く

歯をみがくといってもヤスリでツルツルに磨き上げることではありません。歯の周りの菌の塊(プラーク)を取ることが目的です。あまりに強い力で磨くと、歯茎を傷つけて歯が削れてしまう事があります。歯茎が傷つくと歯茎が下がります。また歯が削れてしまうと凍みる症状が出ます。歯にとって良かれと思って行っていたことが、歯を痛めてしまう事があります。では、どの位の力加減が良いの?歯の周りプラークは意外と弱い力でも落とせます。具体的には、手の甲等を歯ブラシでこすった時、皮膚が赤くなる様であれば強すぎます。歯茎は粘膜です。皮膚より弱い組織なので、強い力で磨くと傷がつきます。歯ブラシを歯の面や歯と歯茎の間に沿わせて、モソモソと動かすだけで汚れは落とせます。この辺りの力加減は、当院にて実際に体験していただくのが一番わかりやすいと思います。

ここから先はもっと難しくなります。ひのまる歯科にて実際に磨き方を体験していだだくのが良いでしょう。

デンタルフロスや歯間ブラシを使用する

デンタルフロスとは、糸ようじと同じです。歯と歯の間のプラークを取るために使用します。また、歯間ブラシも同じ様に歯と歯のプラークを取ります。歯間ブラシは、ブリッジの下を磨く時にとても有効です。使うと、お口のがとってもスッキリします。特に夜寝る前に行うと次の日の朝の口の中の感覚が良いと感想を伺うこともあります。ただし、どちらも使い方が難しいです。見えない口の中で小さなフロスや歯間ブラシを操作します。鏡を見ながら行おうとしても、鏡を見ると左右が反転してしまうため思ったように磨けないことがあります。また、サイズが合わなかったり無理に力を入れると、歯茎を傷つけてしまう事もあります。

必要に応じて、適切に使用をしましょう。使い方は、当院にて詳しくお伝えします。

歯の周りのプラークを染め出す

歯の周りのプラークは白くて鏡で見ても良く解りません。そのため、専用の染め出し液を使用しプラークを染め出して確認します。赤く染まっているところが、磨き残しの所です。磨き残したところに対して、ピンポイントで汚れを落とすコツを覚えましょう。プラークの染め出し液は、一般には中々手に入らずご家庭で行うと洗面所が真っ赤に染まってしまうので、当院で歯みがきのお話をする時に行います。

どんなに腕の良い歯科医師が質の高い治療を行っても、患者さんが歯みがきをしなければ確実にお口の健康を失っていくでしょう。また、歯を磨く時にフッ素入り歯みがき粉を使用すると、虫歯の予防に効果があります。出来れば、フッ素入り歯みがき粉を1日2回使用しましょう。ご自身のお口の健康を保つために出来ることで、最も効果が高いのは毎日の歯みがきです。適切な歯みがきを習得し自分の健康は自分で守りましょう。

歯みがきの回数について

歯磨きは1日に何回行えばよいのですか?

何回でも良いです。ただし、1日の中で1回は丁寧にしっかりと歯の周りの汚れを落とすお手入れをするのが良いでしょう。

詳しく説明いたします。
まず、歯みがきの目的にもよります。朝起きた時、口の中が何となくネバネバして気持ち悪い。口臭がするような気がするから“スッキリさせたい”というのであれば、お口をすすいで、軽く歯ブラシで磨くだけでも良いでしょう。また、朝食を食べた後に歯に食べ物や汚れがついている状態で家を出るのは恥ずかしい。“綺麗なお口の状態で1日を過ごしたい”というのであれば、丁寧にしっかりと歯みがきをするのが良いでしょう。

歯周病の予防のために、悪さをする菌を減らすことが目的での歯みがきであれば1日に1回で良いです。丁寧に歯の周りの汚れ(プラーク)を取り切ることが出来れば、すぐに菌が繁殖して悪さをするほど増える事はありません。歯茎に悪さをする歯周病菌も、増えるのに時間が必要です。綺麗に取り切った後に悪さをするほど増えるまでには24~48時間は必要といわれています。そのため、1日に1回は丁寧にしっかりとプラークを落とすための歯みがきをすることが大切です。時間帯は、朝でも夜の寝る前でも構いません。もちろん、お口の中が気になる時はいつでも何回でも歯みがきをしていただいて良いですよ。

また、虫歯の予防を目的とするのであれば、歯みがきの時にフッ素入り歯みがき粉を使用するのが効果的です。それも、1日に2回フッ素入り歯みがき粉を使用するとより効果が高まります。
一般的には、朝と夜の2回フッ素入り歯みがき粉を使用して歯をみがいて、どちらかお時間を取りやすい方の時に丁寧にしっかりとプラークを落とす磨き方をお勧めしています。

歯みがきのコツ

歯みがきをする時のちょっとしたコツです。

頑張って歯を磨いているのに、歯医者さんでチェックしたら磨けていないと言われたことがありませんか?大きな原因の一つは、自分の歯は自分で見ることができないことです。例えば、お茶椀を洗う時に目を閉じていたら、お茶碗についた汚れは見えません。これでは、うまく汚れを落とすことは難しいです。目を開けて、汚れ落ちを確認しながら洗いますよね。

同じように、歯をみがくときも鏡を使って、歯を見ながら行うと、上手に歯ブラシを当てられます。どの歯を磨いているのか、しっかり確認しましょう。もちろん、お茶椀と同じように裏も表も綺麗にしましょう。

また、毎日鏡で歯を見ることで、自分でお口の健康をチェックすることもできますよ。

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