「歯みがきを行わない。歯科治療も受けないとどうなるの?」
答え
・8%の人は40代で全ての歯を失います。
・80%の人は40歳までに3~4本歯を失います。
以下の論文に詳しくかかれています。
Loe H, Anerud A, Boysen H and Morris E: Natural history of periodontal disease in man.
Rapid, moderate, and no loss of attachment in Sri Lankan laborers 14 to 46 years of age. J Clin
Periodontol 13:431-440, 1986.
歯磨きを含む、歯周病の治療や予防について
設備だけでなく知識・情報もない生活をすると
歯周病はどの程度進行するのか?
全く歯磨きを行わず、歯科治療も受けないで生活をする。
現代の日本では、想像し難いですが
そんな環境で歯周炎がどのように発症、進行するのか?
どの程度、歯を失うのかを調査した文献です。
1971年から、スリランカの茶畑にて働く480名の男性(14-30歳)を対象としてスタート
1985年までの15年間に2人の検者により7回の検査を行いました。
この15年間、一度も歯科治療は行われませんでした。
また、歯磨きや歯周病を予防する方法についても、一切行われませんでした。
(*この様な実験は倫理的に二度と行われないでしょう。)
歯周病の進行については、3つのグループに分けられました。
➀急速に歯周病が進行するグループ(8%)
このグループは全ての歯が40~45歳になる前に失われました。
②中等度に歯周病が進行するグループ(81%)
このグループは40歳までに3~4本の歯を失いました。
③進行が無いグループ (11%)
このグループは、30歳まで歯を失うことは無く、歯周病の進行も極めて少なかった。
また、どのグループも虫歯は稀で殆ど認められませんでした。
これは、砂糖などの甘いものが手に入らない社会環境であった事が理由と考えれます。
これらから、
もし、歯周病の治療を行わなければ、早い年齢から歯を失うことが考えられます。
また、同じ環境、民族、教育、栄養状態でも
歯周病の進行具合が人によって異なる。
歯周病の重症度は、患者さんごとの感受性によって大きく左右されることも解りました。
また、同じLoeによって行われた別の研究でノルウェー人と比較したものがあります。
30歳のノルウェー人は、歯周病の進行が殆ど認められませんでした。
スリランカ人の③進行が無いグループと同じでした。
ノルウェーでは、歯周病予防の概念が普及し、適切な治療が行われているため
歯周病の進行を防止出来たと考えられます。
そのため、ひのまる歯科では
大切な歯を守るため、お口の健康を守るため
歯周病がどのような病気であるか?
どうすれば予防できるのか?
今、歯周病は進行しているのか?
適切な歯磨きの方法は?
検診・メンテナンスはどの程度の期間で行えばよいのか?
お時間をかけて、歯周病の検査や説明、予防処置を行っております。