唇から歯がどれくらい見えるか?
唇と歯との位置関係はどうなのか?
歯の並びはどうなのか?
これらは、前回までの記事で書きました。
次は、歯の真ん中と顔の真ん中が一致しているか?
について
Miller EL, Bodden WR Jr, Jamison HC: A study of the relationship of the dental midline to the facial median line. J Prosthet Dent. 1979 Jun;41(6):657-60.
顔の正中の基準として、
鼻の下の凹み(人中)を用いました。
およそ70%が 上の歯並びの正中と顔の正中が一致
およそ30%が 上の歯並びの正中と下の歯並びの正中が一致
この研究は
特に総入れ歯を作成する時の
前歯の並びを考える時に参考となります。
この研究前は、顔の真ん中と歯並びの真ん中を合わせるのが良いか否かで議論がありました。
顔の正中と歯並びの正中がピッタリと同じだと
【人工的】な見た目になってしまうので
わざと、ずらしたほうが自然な感じなって良い。
という議論がありました。
この研究の結果、顔の真ん中と歯並びのの真ん中が一致していても
自然観は損なわれないという結論が出ました。
また、この研究では全体の30%の方が
上の前歯の歯並びの真ん中と、顔の真ん中が一致していない。
という結果が出ています。
実は、美人やイケメンとされる芸能人でも
顔の正中と歯並びの正中がズレている方も
かなりいます。
では、上の前歯の審美的な治療を行うとき
ズレがある場合、矯正治療を行い積極的に改善するべきなのか?
ズレの大きさは、どの程度見た目に影響を与えるのか?
次の記事で述べます。