前回の記事では
上の前歯の先端の位置が
安静時にどれくらい見えているかの文献についてでした。
今回は、
笑った時に
前歯の並びがどの様に見えるのが
平均的なのかについての論文です。
Tjan AHL, Miller GD, and The JGP (1984): Some esthetic factors in a smile. J Prosthet Dent 51:24-28.
1.笑った時に
歯茎がはっきりと見える およそ10%
歯茎がやや見える およそ70%
歯茎は全く見えず、前歯も半分くらいしか見えない およそ20%
2.笑った時の
上の前歯の下唇に対する並行性が
並行(パラレル、下唇と同じような曲線) およそ85%
直線(ストレート、下唇の曲線とは関係なく、真っ直ぐ) およそ14%
逆向き(リバース、下唇と逆向きの曲線) およそ1%
3.笑った時の
上の前歯が下唇に対する位置関係が
接触(触れている) およそ50%
非接触(触れない) およそ35%
上の前歯が下唇に覆われている およそ15%
4.笑った時に
見える歯の本数
前歯6本のみ およそ7%
歯6本+小臼歯1本 およそ50%
前歯6本+小臼歯2本 およそ40%
前歯6本+小臼歯2本+大臼歯1本 およそ3%
これらから、典型的な(平均的な)笑った時の特徴として
上の前歯は唇に隠れずに殆ど見える
歯茎は、歯と歯の間にやや見える位
上の前歯の先端は下唇に沿ってカーブをしている
上の前歯の先端は下唇び触れるか触れないか、どちらも許容される
前歯6本と小臼歯2本までは見える
ひのまる歯科では
これらを、見た目を考慮した治療を行う時の基準にしています。
いわゆる、銀歯の見た目が気になる。
という方も、どんな時の見た目なのか?
口を開けて自分で鏡を見た時なのか?
笑った時に人から見えるのか?
実際に鏡で見て、お顔の写真を撮影して
一緒に確認をしてから治療計画を立てています。