Turner KA and Missirlian DM (1984): Restoration of the extremely worn dentition. J Prosthet Dent 52:467-474.
Tooth Wearなどにより、前歯が短くなってしまった時
適切な歯の長さを取り戻し、美しい見た目を手に入れるための診査診断について
3つのパターンによって、治療方法・難易度が変わってきます。
➀単純に歯が短くなっているだけで、短くなった文のスペースが空いている。
短くなってしまった分、上下の歯の間にスペースができます。
そのスペースを埋めるように、前歯の形を修復すれば美しい見た目になります。
治療の難易度は低く、治療期間も短くなります。
②歯が短くなってしまい、さらに歯が挺出(歯の周りの骨や歯茎ごと伸びてくる)してスペースが無い。
しかし、顎位を中心位に誘導すると、上下の前歯にスペースが確保出来る。
これは、➀に比べて一気に難易度が上がります。中心位とか顎位とか一般的ではない単語も出てきます。
【中心位については後日、論文ベースでアップします。
検査方法は コチラ↓↓↓
https://www.youtube.com/watch?v=HaDHp-bwUBU 】
顎の関節の位置を、筋肉と関節が楽に動かせる位置に合わせる事で、前歯にスペースができることがあります
そのスペースを利用して、前歯を作成します。
しかし、顎の位置(咬み合わせの位置)が変わるため、奥歯の治療も必要となります。
現在の咬み合わせの位置のままで、前歯が挺出したぶん矯正治療をして圧下させスペースを作り治療するのか
中心位に合わせて、奥歯と前歯を治すのか。
メリット、デメリットを良く考えて、治療の方針を決めることになります。
③歯が短くなってしまい、さらに歯が挺出(歯の周りの骨や歯茎ごと伸びてくる)してスペースが無い。
しかも、顎位を中心位に誘導しても、ほとんどスペースが変わらない。
超難易度が高いです。
矯正治療と奥歯の治療を行い、前歯の治療を行うことになります。さらに、見た目のバランスを整えるため
歯茎の形を綺麗にする治療も必要でしょう。
多くの専門医の先生の力を合わせて治療を行うことになります。
この状態であることの診査診断ができていないと、多額の費用をかけて長期間治療を行ったのに
再治療を繰り返すという悲惨な事態になってしまいます。
手元の細かい精密な処置も大切ですが、根本的な診査診断が重要です。