何かしらの原因があり
歯を失ってしまった時
失った部分を補う為に
ブリッジや部分入れ歯を使用します。
今回の論文は、ブリッジと部分入れ歯を使用した患者さんが
どれくらい虫歯になりやすいかのデータをまとめたものです。
ブリッジ
5年間の観察期間において、虫歯は支台歯の失活(神経が死んでしまう)に続いて2番目に大きなブリッジの合併症であった
平均8年の観察期間において27%のブリッジに合併症が認められ、虫歯が最も大きな割合(18%)を占めた。
ブリッジで虫歯が起こりやすい理由
被せ物があっていない、歯みがきが難しい
そのため、ブリッジを装着していると虫歯になりやすいです。
部分入れ歯
5年間の臨床研究で部分入れ歯のバネのかかる歯は、そうではない歯に比べ2倍虫歯が出来やすかった。
60%以上の部分入れ歯のバネのかかる歯はプラークがたまっていた。
5~6年の経過観察により部分入れ歯と接触している歯の8.5%で新たな虫歯が認められた。
部分入れ歯を使用することで虫歯が出来やすくなるかは
結論が出ていません。
部分入れ歯の患者さんに虫歯のリスクが増加することについて
部分入れ歯が必要なほど歯を失ってしまう患者さんは
口腔清掃状態がそもそも悪いかもしれない、歯の質も弱いかもしれない
また、虫歯のリスクは低い社会経済地位と関連しているため
比較的安価な部分入れ歯を選ぶ患者さんは、社会経済的地位も低いと予想され
高い虫歯のリスクはこのことと関連しているのかもしれません。
(*アメリカでの研究のため、全ての治療が高額です。部分入れ歯でも数十万円はします。
それでもインプラントよりは安価という表現です。)