Loomans B, Opdam N, Attin T, Bartlett D, Edelhoff D, Frankenberger R, Benic G, Ramseyer S, Wetselaar P, Sterenborg B, Hickel R, Pallesen U, Mehta S, Banerji S, Lussi A, Wilson N: Severe Tooth Wear: European Consensus Statement on Management Guidelines. J Adhes Dent. 2017;19(2):111-119.
歯が溶けたり、すり減ったりして失われてしまう
『Tooth Wear (歯の損耗)』
についてのヨーロッパにおけるコンセンサスです。
Tooth wearは
歯ぎしり、逆流性食道炎による胃酸、食生活習慣等
多くの原因により発症するため
全ての原因を見つけて、症状が悪化しないような
確実な方法を見つけるのは難しく
さらに、無計画に中途半端な治療を行ってしまうと
再治療を繰り返すことになってしまいます。
そのため、このヨーロッパでのコンセンサスでは
治療は可能な限り控えめに、もし行う場合も
その後に他の治療方法を選べるような方法にするよう勧めています。
また、適切に原因を解決できた場合は
ややWearが進行していても3.5年間現状を維持出来た症例が載っています。
歯が失われてしまった『結果』について人工物で置き換える『治療』を繰り返すのではなく
失われてしまう『原因』を見つけてそれを取り除き、良い状態を維持する『予防』に重点を置く。
これは、虫歯や歯周病と同じことです。